大沢 公のお料理ワンポイント 包丁を研ぐ
切れない包丁を使うと、素材の細胞を潰してしまい、美味しくなくなります。また、切れない包丁は無駄な力を加えることになるため、非常に危険です。常に良く研いだ包丁を使うようにしましょう。ちなみに、魚屋さんや板前さんは、毎日研ぎます。研ぎすぎるということは無いので、最低でも1週間に1回は研ぐようにしましょう。

【砥石の種類と使い方】
砥石には、目の細かさによっていくつも種類があります。刃こぼれなどを起こして包丁の形を整えるには100番くらいの砥石を。ざっと刃をつけるには800番から1000番くらいの砥石を。プロの料理人が毎日の手入れに使う仕上げ用の砥石は3000番以上です。通常我々が使う砥石は、800番から1000番の砥石になります。

また、砥石には中砥石と合成砥石の2種類があり、使い方が違います。鋼の包丁(出刃包丁や柳刃包丁など)を研ぐときは、中砥石に水をつけて使います。また、ステンレス包丁は合成砥石を前もって水に浸し、砥石の中まで水を染み込ませてから使います。

包丁には両刃と片刃の2種類があります。
両刃の場合、砥石と包丁の角度を約15度くらいに保ち、まず片面を向こうから手前にずらすように研ぎます。包丁の向きは、刃が手前になるように。余分な力を加えず、一定の速度と一定の力加減を維持するのがポイントです。10回くらい研いだら、裏返して反対面を同じように研ぎます。最後にもう一度裏返し、バリの出た側を1回軽く研いで出来上がり。

片刃の場合は、刃の切ってある方を上記と同様に研ぎ、最後に裏返してバリを取ります。

また、現在は簡単に研げるステンレス専用の研ぎ器もあります。ステンレス包丁ならこれで充分でしょう。

【研ぐときの注意点と保存】
研いでいる間に出る汚れた水を流さないこと。汚れた水は金属の細かい粉を含んでおり、それが研磨性をさらに高めるからです。

包丁を研ぐと金気臭くなりますので、必ず研いだ後にクレンザーで洗います。せっかく付けた刃をなまらせないように。その後良く水で洗い流し、特に鋼包丁は錆びないように良く水気を拭き取って保存します。長期間使う予定のない鋼包丁は、油紙に包んで保存するのが良いでしょう。