大沢 公のお料理ワンポイント 調味料(1) 塩
料理に使う調味料には様々な種類があります。もちろんそれは味付けのためなんですが、昨日の塩のように、味付け以外にもいろんな働きがあるんです。
それらを、調味料別にご紹介します。

昨日も紹介した塩ですが、塩についてもう少し詳しく書きましょう。

【塩の種類】
料理に使う塩には、大きく分けて食塩、食卓塩、粗塩の3種類があります。
食塩は味付け、魚の振り塩、漬け物などに使われるもので、少し苦みがあります。
食卓塩は塩化ナトリウムだけを抽出したもので、調味には使わず、出来上がった料理の好みで使います。
粗塩はにがりやミネラルが混じった塩で、食塩よりも苦みがあります。主に、魚の塩焼きや飾り塩などに使われます。

【塩の働き】
昨日紹介した『青菜の色を鮮やかにする』『素材の水分を出す』『魚介類の臭みを取る』以外に、『食品を長持ちさせる』『野菜や果物の変色を防ぐ』『素材のうまみを引き出す』『魚の身を引き締める』といった働きもあります。

【調味料の上手な使い方】
調味料は『さしすせそ』の順番に入れろと言われます。さいしょの『さ』は砂糖。次の『し』は塩。『す』は酢。『せ』はしょうゆ。『そ』はみそのことです。
これには意味があり、たとえば今回の塩は、素材に素早く染み込む特徴を持っているため、染み込みが遅く、他の調味料の染み込みを良くする砂糖よりも後に入れなさいということなんです。
ちなみに酢が塩の後なのは塩辛さをまろやかにする特徴のため。また、しょうゆがそれより後なのは、先に入れると素材の火の通りが悪くなるため。みそが最後なのは、みそに火を通しすぎると香りが飛んで美味しくなくなるためです。
この順番をきっちり守るようにするのが、調味料と上手につきあう方法です。

【塩辛さを和らげる】
塩辛くなった漬け物などの塩加減を和らげるとき、間違っても水で薄めてはいけません。ただ単に水っぽくなるだけで、うまみが損なわれてしまいます。
ではどうするか。塩辛さは塩で取るんです。
約1パーセントの塩水に塩辛くなった漬け物を浸しておくだけで、塩辛い漬け物の塩分が程良く抜けます。これは塩水の浸透圧の働きによるものなんです。